2013年08月25日

仕事の意味と、仕事の内容

経営者と社員の意識の違いというのは、良くも悪くもあるわけですが、たとえば。

私は長屋に住んでおりまして、小さい庭で、ナスを育ています。

思えば、去年のアサガオは失敗でした。
時期を間違えて、なかなか咲かない。
食えない。
網を2Fから垂らしたら、調子に乗って上に伸びるわ。
挙句に咲いた花は上の方にちんまりとちょっとだけ。
ぜんぜん楽しくなかったです(貧乏性だから、収穫した種はとってあるけどね)。

ということで、実用に目を向けた私の鋭い考察がたどり着いた結論はナス。

茄子ちゃん。
全てを見通す目として恐れられた私の慧眼はアサガオに見切りをつけて、まさにナスであったのですが、土をメンテナンスしてなかったので、育ちは悪い、なんか小ぶりな、苦いだけの変なナスしかなりません。

しょぼんとしましたけど、せっかくだからblogのネタにします。

さて、このナスが美味しいとして仮定しましょう。

私は経営者として、このナスを売る方法を考えて欲しい、と社員に伝えます。
別にナスビジネスしてませんけど、仮の話でね。

その前に、うちって、どんな会社がいいかな。
なんでもいいんですが、例えば。
法人の取引先が多い物流なんかを主たる業務にしてる会社ってことにしましょうかね。

社員は一生懸命、このナスの美味しいレシピを徹夜で研究します。
ブラック企業ではありますが、その情熱たるや素晴らしい。

私はナスプロジェクトは社員に任せているので、ネコのオモチャを輸入するプロジェクトに安心して取り掛かっています(いや、やってませんよ、そんなビジネス。例えばって話です)。

ある日、経営者の私は思い出します。
「あー、あのナス、どうなったのだろう?」と。
社員にヒヤリングします。

手嶋「ねーねー、あのナス、どう?」
社員「凄いっす。あとちょっとで形になります」
手嶋「いいねー、楽しみだなぁ。」

そして1か月後。

社員「手嶋さん、ついに目途がつきました」
手嶋「おー、どこに卸すん?」
社員「え?」
手嶋「えって何? え?」
社員「試行錯誤の上【鬼バターぷるぷるナス】」が出来上がったんで、試食してほしいんですが。自分、この1ヶ月ナス食い過ぎて、ナス見るのも嫌ですけど、これはいくらでも食えちゃいます^^」
手嶋「は?」
社員「まじ、ヤバイくらい旨いっすよ」
手嶋「ちょっと待ってYO。ナスのビジネスって言ったけど、料理してたの?」
社員「ナスって言ったら、料理するもんじゃないですか?」
手嶋「えええええええええええええええええ、何それ。うわー、さらにドヤ顔がキモイんだけど」
社員「あれー? 嫉妬ですか? まだ食べてもないうちから、負けましたか? pgr」
手嶋「勝負ちげーし! ってか、ぜんぜん求めてネーヨ。試食しろって、もうその一言で俺の心、マックス傷ついたよ」
社員「はぁ?」
手嶋「あのね、うちが料理作ってどうすんの? 考えてよ、その馬鹿バターポンポンだっけ?」
社員「鬼バターぷるぷるです(憮然)」
手嶋「なんだっていいんだYO もし、それが旨かったとしても、うちにゃあ店舗なんかないだろ! カケラもねーよ! どこでその料理出すんだよ! 」
社員「プロジェクトX観せて、見習えとか言ってたじゃないですか! あれ、嘘だったんですか?!」
手嶋「馬鹿か! 東京タワーの建設と一緒にすんな! ゼロから作り上げて手探りな俺イケてるとか、まじで引くわ。だからお前モテねーんだよ。うちにナスチェーン店展開しろってか? あるか、そんな店! ないない。要らない。絶対要らない。すぐ潰れる。うちの会社潰す気か!? 俺、もう43なんだよ。エネルギーねーんだよ! 言わせんなよ、恥ずかしい。うちの取引先には商社も多いし、話持っていけば卸先だって紹介してくれるじゃん! なに必要ない極上レシピ作っちゃってんの。キモ。俺がやって欲しかったのは、飲食店にうちのナス卸してくれる代理店なり食材会社とつなげて欲しかったんだよ」

極端な話ですが、こういうのってあるんですよ。

報連相って話だと言われるとも思いますが、根本的なところで、この場合は手嶋がダメなわけです。

まぁあれです。仕事の意味と、仕事の内容ってまったく違うという話。

追伸 関係ないけど、ひでータグだな。
posted by 手嶋 at 12:48| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
笑かして貰いました。ありがとうございます。
人を使う、あるいは人を動かすためには、目的が何かを示して、それを相手が理解する必要がありますけれども、その細目は業務命令ではなかなか伝わりません。そこで問題として生まれるのが、普段のコミュニケーションです。
日本は「忖度社会」でした。しかし、現在は相手の思いを汲み取るための共同体的会社組織が瓦解しています。しかし、旧来の手法を重んじる人は、その忖度社会的な方式をそのまま援用します。ところが、旧来の方式を知らぬ若い人には通じない。
手法の問題ではなく、もっと根本的な、共通の目的とは何か。それを実行するためには「何を」「どうしたらよい」のかという意識の共有が必要でしょう。その実例を手嶋さんは示しているわけです。
現在の社会機構の歪な問題点は、すべてここにある、と言っても良いでしょうね。
Posted by たまどん at 2013年08月25日 21:10
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